令和元年鬼怒川サケ資源有効利用調査結果
令和元年11月9日(土)・10(日)に「鬼怒川サケ資源有効利用調査」を行いました。
以下調査概要と結果です。
◆調査概要(抜粋)
●調査の目的:
栃木県内に遡上したサケは、かつて県民の重要なタンパク源となっていましたが、食用としての利用の減少とともに県民とサケの関わりが希薄にありつつあります。
現在、サケとの関わりは、増養殖目的のため特定の従事者以外は関わりをもつことはできないが、一方では産卵のために帰ってくるサケに、豊かな自然のシンボルとして多くの人々が魅力を感じている。
そのため、サケの魅力を最大限に活用し、河川環境保全の普及啓発や交流人口増大による地域振興、また、サケ親魚採捕方法の高度化に向けた検討を行うため、採捕調査を行い、所用のデータを収集することを目的とする。
当面は、ルアー・フライ・及び餌釣りでサケの採捕が可能かどうかを中心に試行的な調査を行う。
●調査日程: @令和元年11月 9日(土) 8:30〜14:00
A令和元年11月10日(日) 8:30〜14:00
●調査場所: 鬼怒川 田川放水路合流から下流700mの区間
●対象魚種: シロサケ
●調査方法: ・ ルアーフィッシング、フライフィッシング及び餌釣り(すべてシングルフック)
・ 竿は一人一本とする。ただし、予備の竿の持ち込みは認める
・ 釣れたサケの体長、体重、釣獲時間、雌雄の別、成熟・未熟の別について釣上げた時点で測定
●漁獲尾数: 調査従事者1名につき3尾までとする。
●応募資格(調査従事者): 鮭鱒協会の増殖用さけ特別採捕従事者を除き、調査従事者として諸規則、釣りマナーを遵守する中学生以上の方(中学生の方は保護者同伴が必要)
●施設利用料: 一人一日 男性5,000円 女性2,500円 中学生1,000円
◆調査結果
●調査日・調査人数
令和元年11月 9日(土) 8:30〜14:00 晴れ 調査人数:51名(ルアー35名、フライ14名、餌2名)
令和元年11月10日(日) 8:30〜14:00 晴れ 調査人数:54名(ルアー36名、フライ9名、餌9名)
●釣獲尾数:
9日・・・ 8尾(最小体長56p・1.3kg、最大体長76p・3.6kg 平均69p・2.6kg オス5尾・メス3尾)
10日・・・13尾(最小体長52p・1.2kg、最大体長77p・3.8kg 平均67p・2.5kg オス8尾・メス5尾)
合 計・・・21尾(最小体長55p・1.3kg、最大体長77p・3.8kg 平均67p・2.3kg オス13尾62%・メス8尾38%)
・釣獲尾数の内訳 両日合計21尾中、50p台は2尾(オス2尾)、60p台は10尾(オス5尾、メス5尾)、70p台は9尾(オス6尾、メス3尾)、なお今年は80p台は釣れませんでした。
・各大きさの平均体重は、50p台が1.3kg、60p台が2.2kg、70p台が3.2kgとなりました。比例して大きくなっていて、昨年と同じような値となりました。
・オスとメスの割合はオス13尾62%、メス8尾38%となりました。今年はオスが6割、メスが4割となりました。
・時間帯別の釣獲尾数は、9日が午後に釣れ、10日は午前中が釣れていたようです。
・過熟と未熟の割合は、過熟が90%となりました。僅かですが成熟していない個体も見られましたが、河口からの距離が遠いので、当組合の管轄内では過熟魚が圧倒的に多いと理解できます。
・平均体長と平均体重の推移は、2014年から2016年にかけて右肩上がりだった平均体長ですが、2017年に下がってまた上がってきました。来年どんな値になるか楽しみです。
・釣獲21尾中の釣り方別割合は、ルアー10尾48%、フライ6尾28%、エサ釣り5尾24%となり、ルアーが約半数を占めていました。
・年別釣獲尾数は年々下がっている印象です。
●釣獲尾数の内訳と平均体重の推移(21尾中 最少52p・1.2kg 最大77p・3.8kg)
●オス・メス割合
●時間帯別釣獲尾数
※8時台は30分間の釣果
●過熟・未熟の割合
●年別平均体長と平均体重
●釣獲21尾中 釣り方別割合
●年別釣獲尾数
※2014年(H26年)の調査日は1日間
●両日ともに天候に恵まれました。台風の影響で濁りが入り、釣りをするには少し不利な状況でした。濁っているせいか遡上するサケをあまり目視できませんでした。
今年はモツ煮とおにぎりを皆さんに振舞いました。モツ煮は皆さん美味しいと喜んでいただけたようです。また、地元産のお米をお土産に配りました。来年も同様の調査を行いますので、今年抽選に落ちてしまった方も是非ご応募ください。
★平成26年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
★平成27年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
★平成28年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
★平成29年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
★平成30年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果