平成29年鬼怒川サケ資源有効利用調査結果



去る平成29年11月11日(土)・12(日)に「鬼怒川サケ資源有効利用調査」を行いました。
以下調査概要と結果です。

調査概要(抜粋)

●調査の目的:
 栃木県内に遡上したサケは、かつて県民の重要なタンパク源となっていましたが、食用としての利用の減少とともに県民とサケの関わりが希薄にありつつあります。
 現在、サケとの関わりは、増養殖目的のため特定の従事者以外は関わりをもつことはできないが、一方では産卵のために帰ってくるサケに、豊かな自然のシンボルとして多くの人々が魅力を感じている。
 そのため、サケの魅力を最大限に活用し、河川環境保全の普及啓発や交流人口増大による地域振興、また、サケ親魚採捕方法の高度化に向けた検討を行うため、採捕調査を行い、所用のデータを収集することを目的とする。
 当面は、ルアー・フライ・及び餌釣りでサケの採捕が可能かどうかを中心に試行的な調査を行う。
 
●調査日程: @平成29年11月11日(土) 8:30〜14:00 
         A平成29年11月12日(日) 8:30〜14:00

●調査場所: 鬼怒川 田川放水路合流から下流700mの区間

●対象魚種: シロサケ

●調査方法: ・ ルアーフィッシング、フライフィッシング及び餌釣り(すべてシングルフック)
         ・ 竿は一人一本とする。ただし、予備の竿の持ち込みは認める
         ・ 調査従事者はゼッケンを着用していただきます。
         ・ 釣れたサケの体長、体重、釣獲時間、雌雄の別、成熟・未熟の別について釣上げた時点で測定

●漁獲尾数: 調査従事者1名につき3尾までとする。

●応募資格(調査従事者): 鮭鱒協会の増殖用さけ特別採捕従事者を除き、調査従事者として諸規則、釣りマナーを遵守する中学生以上の方(中学生の方は保護者同伴が必要)

●施設利用料: 一人一日5,000円 中学生は1,000円


調査結果

●調査日・調査人数
 平成29年11月11日(土) 8:30〜14:00 曇りのち晴れ  調査人数:63名(ルアー46名、フライ13名、餌4名)
 平成29年11月12日(日) 8:30〜14:00 晴れ       調査人数:66名(ルアー38名、フライ10名、餌18名)

●釣獲尾数:
 11日・・・50尾(最小体長56p・1.3kg、最大体長81p・3.7kg 平均67p・2.2kg オス13尾・メス37尾)
 12日・・・23尾(最小体長60p・1.4kg、最大体長75p・3.5kg 平均66p・2.3kg オス11尾・メス12尾)
 合計・・・73尾(最小体長56p・1.3kg、最大体長81p・3.7kg 平均66p・2.2kg オス24尾33%・メス49尾67%)

・釣獲尾数の内訳 両日合計73尾中、50p台は4尾(メス4尾)、60p台は47尾(オス15尾、メス32尾)、70p台は20尾(オス8尾、メス12尾)、80p台は2尾(オス1尾、メス1尾)となりました。60p台が47尾となり、半数以上の64%が60p台となりました。

・各大きさの平均体重は、50p台が1.4kg、60p台が1.9kg、70p台が2.9kg、80p台が3.7kgとなりました。比例して大きくなっています。

・オスとメスの割合はオス24尾33%、メス49尾67%となりました。メスがオスの2倍でした。

・時間帯別の釣獲尾数は、両日ともに朝の釣果が悪く、10時頃から釣れ始めたようです。朝の気温が低かったことが影響しているのではないでしょうか。

・過熟と未熟の割合は、過熟が93%となりました。昨年は100%過熟でしたが、僅かですが熟していない個体も見られました。河口からの距離が遠いので、当組合の管轄内では過熟魚が圧倒的に多いと理解できます。

・平均体長と平均体重の推移は、3年連続右肩上がりだった平均体長ですが、今年は66pとなり調査開始から4年目で平均体長が最低となりました。

・釣獲73尾中の釣り方別割合は、ルアー60尾82%、フライ6尾8%、エサ釣り7尾10%となり、ルアーが8割を占めていました。

・年別釣獲尾数は昨年は38尾でしたが、今年は73尾と約2倍の釣果となりました。






※8時台は30分間の釣果







※2014年(H26年)の調査日は1日間

●1日目は天候には恵まれ、日中は防寒服ではとても暑い日でしたが、2日目は朝からとても寒く、日中も上着が必要でした。昨年同様に今年もあまり遡上が見られませんでしたが、時間帯によっては連続ヒットすることもあり、昨年の2倍近い釣果が得られました。

 今年で4年目を迎える調査ですが、平均体長と体重が調査開始から最低になりました。釣れた魚を見ても小さく痩せているサケが多かったようでした。

 今年も昨年に引き続き、焼きそばとモツ煮を皆さんに振舞いました。皆さん美味しいと喜んでいただけたようです。また、地元産のお米をお土産に配りました。来年も同様の調査を行いますので、今年抽選に落ちてしまった方も是非ご応募ください。

平成26年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
平成27年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果
平成28年度鬼怒川サケ資源有効利用調査の結果



スナップ映像


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